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コロナの中で心温まるニューヨークの街角

みなさま、お元気ですか。
日本のメディアでNYのことを「戦場」のようと報道しているようで、そんな「戦地」に住んでいて大丈夫と心配されている方もいらっしゃるようですが、私の近所は驚くほど平和です。もともと夜はどこか遠くの山奥に旅行に行ったのかと思うぐらい静かとなる住宅街なのですが、経済活動がessential business(生活に最低限必要とNY州が決めた一定のビジネス。該当する主なビジネスは病院、薬局、スーパー、郵便局、電車やバス、銀行、酒屋、レストラン、ペットショップ、クリーニング屋です。)に制限されていて、不要不急以外の外出もしてはいけないため(今まで法的抑止力はありませんでしたが、最近は、違反者には100ドルから500ドルの罰金が課されることになっています。)、交通量が減り、空気も心なしか澄んでいるように感じます。そして、暖冬だった今年は、1ヶ月も早く春が到来して、木蓮や春の花が咲き乱れていて、おしゃれなタウンハウスをより際立たせています。

クリスチャンが多いニューヨークでは、イースターは一大行事。今年のイースターは4/12。教会でのイベントや子供向けの恒例のイースターエッグハントも行われないでしょうが、こんなに可愛い飾り付けのタウンハウスを見かけました。

私がインスタで載せている写真や、このブログで書いていることと日本のメディアの報道とのギャップに驚かれる方も多いと思いますが、私自身、メディアで報道されているような悲惨な現場を目の当たりにしていないので、とても驚いています。同じ都市にいるとは思えません。スーパーで人数制限していたり、social distancingのもとで他人との距離が6フィート(約1.8m)となるように色々工夫がなされていてそうした現場は確かにいつもと違いますが、そうした状況に加えて、恐怖を煽るようなたくさんの写真を流すと、実際その場にいない人は、街全体がおかしくなってしまっていると思われるかもしれません。

健康維持のための散歩やランニングはしても良いことになっています。写真真ん中の男性は、ジムが閉まっているので公園で筋トレ中。

私は今までもそうでしたが、ブログでは自分が実際に見聞きしたこと、また、聞いたことも自分なりに調べて確かと思ったことしか発信していませんので、このブログでも、今回のコロナ騒動の中で私が見たNYのまた別の面を書いてみたいと思います。

アメリカ人は集団行動が苦手。それは、学校教育の中で、日本のようにみんなで一緒に行動する場面がないからだと思います。アメリカの大学院に留学した友人たちはこぞって、グループワーク(数人でグループを作って一つの課題に取り組むアメリカの大学や大学院でよくあるスタイル)の時に皆がバラバラで大変と話しています。そんなことから、アメリカ人は自分勝手と思われがちで、実際日本で育ってきた私もそのように感じることはありますが、いざとなったときの結束力はかなり強いのではないかと思っています。

コロナでnon essentialビジネスの人全員の在宅勤務が命じられてすぐに、アパートの表玄関に、ある住人がこんな張り紙をしました。

「今こそ、このアパートのみんなで協力し合いましょう。グループメールを作るので、参加したい人は、この張り紙にメールアドレスを残してください。」

引っ越してまだ半年。日々仕事に追われてアパートの誰とも面識がないのですが、名前とメールアドレスを残したらすぐにメールが届きました。無事の確認のメールだったり、自宅でどんな過ごし方をしているかを共有したり、ヒーター止まったんだけどみんなのところも?なんていうメールをしています。

最近近所で見つけた張り紙。この状況の中で患者さんのために、また、街が止まって人々が困らないように働いてくれている人たちへの感謝が書かれています。

そして、こんな状況の中でも、コロナの患者さんのため、そして一般の人々の生活のために働いてくれている人たちへの感謝を込めて、夜の7時に皆で一斉に拍手をしましょう、という運動が数日前に自然発生的に起こり、当初1日だけだったその企画が今では毎日やっている場所もあり、夜7時になるとニューヨーク中で拍手が響き渡っています。

レストランやバーは、集団感染を防ぐために、店内での飲食は一切禁止となっています。そのため、デリバリーとテイクアウトのみでの対応が続いています。

ある人気カフェはこのような感じで店内はがらんとしています。今はどのお店も人が着席できないように椅子をよけたり机の上にあげたり。

同じカフェのレジ回りはこんな感じ。入店数の制限をしていました。

飲食店の営業は相当厳しいと思います。そのため、自分がお気に入りのお店をサポートしようと、積極的に地元のレストランから食べ物をオーダーするという動きも広がっています。また、食べ物に限らず、その動きは日用品にも。ワンクリックで買ったものが数日で届く便利な時代ですが、あえてオンラインではなく、地元のお店で買い物をするという人たちが、私の住んでいる地区には特に多いです。もともとチェーン店がほとんど入り込めないぐらいに地元の商店街の結束が強い場所なので、余計にそうなのかもしれません。

世界中の人が、全く同じ1つの問題に立ち向かっているのは、この地球の歴史の中でも初めてのことではないでしょうか。そんな状況だからこそ、同じ問題への向き合い方が人によって全然違うのは興味深いと思います。FBで慌てふためいて、情報共有と称して政府のスモールビジネスの救済策の投稿に終始している人、日本へ向けてNYの現状として悲観的な話題ばかり発信している人、高級マンションに住んでいながら自分がいかに大変な状況か発信している人、この現状と静かに向き合ってコロナ明けに向けて着々と準備をしている人。本当に人それぞれです。そんな時こそ、メディアの情報に踊らされることなく、自分が見聞きしたこと、感じたこと、信頼筋が発表する統計データなどに基づいて、落ち着いて行動すること、家での楽しみを見つけることが大切だと思います。幸い私の親しい友人たちは皆とてもポジティブで冷静で、自宅で楽しめる動画をシェアし合ったりしながら状況を静観し、コロナ明けに行きたい場所をチャットしています。

不思議なことに、データの取り方で同じ状況でもその見え方は異なってくるようで、NY市(NY州ではなく、NY市です)が毎日公表している統計によると、新規患者数は3月31日から激減しています。

https://www1.nyc.gov/site/doh/covid/covid-19-data.page

また、コロナのウイルスは2週間ぐらいで体内から抜けるようですので、3月後半の患者さんも快方に向かっていると思います。

NYのコロナ騒動は、少しずつですが収束の兆しが見えてきています。


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