日本とアメリカには数多くの文化の違いがあり、日本では普通のことがアメリカでは受け入れられなかったり、また日本の常識では考えられないようなアメリカ人の行動にビックリしたり、といったことには、もうすぐNY生活が2年を経とうとしている今でも、まだまだ日常的に遭遇します。
こうした違いは表面的には「文化の違い」として捉えられると思うのですが、その違いは、もともとの「価値観の違い」、「考え方の違い」というもっと深いところにその原因があり、一見別々に出会った驚くような出来事も、最終的にはいくつかの基本的価値観や概念に行き着くのではないかと思います
日本で広く知られている日本と欧米の文化の違いとしては、
欧米には謙遜の文化がない(たとえば、欧米人にプレゼントを渡すときには、「つまらないものですが・・・」は禁句)
会議や授業中には積極的に発言することが大切(たとえ色々と準備していても、何も言わないと何も考えていな人とみなされてしまいます。)
また、以前、このブログではこんな考え方の違いも紹介しました。
いまだに慣れない待ち合わせ
待ち合わせの重要度
あなたはどのパーツがお好き?
そして、つい最近驚いたことといえば、日本では褒め言葉である発言が、欧米人には全く褒め言葉としては受け取られず、かえって不思議な発言として相手を困らせてしまう、ということです。
その発言とは、
・目が大きいね
・顔が小さいね
・鼻が高いね
・俳優(女優)のxxx(とても人気がある人の名前)に似ているねといったコメント。
欧米人にとって、これらは全く褒め言葉ではなく、逆に身体的特徴に触れられると、「自分は普通と違って変なの?」と逆に違和感を覚え、また、かっこいい俳優やすてきな女優さんに似ていると言われても、特別何も思わないそうです
超がつくほどイケメンの私の友達は、日本に行くといろんなところで、「顔が小さいね」とか「ジョージ・クルーニーに似ているね」なんていう日本人だったら誰しもが喜ぶことを言われるそうです。日本文化を愛し、きれいな日本語を操るそんな彼でも、たとえこれが日本では褒め言葉と知っても、いまだに理解不能だそうです
では、逆に欧米人はどんなことを言われたら喜ぶのでしょうか
それは、身体的特徴についてのコメントではなく、「その洋服いいね。」とか「その髪型似合っているね。」といったコメントのようです。
これは、アジア諸国(特に日中韓)では、西洋への憧れから欧米人に似たいくつかの特徴を持っていると良いこととされ、そんなお手本パターンを目指そうとしている人が多いのに対し、個性重視の欧米では、他人と同じことは良しという価値観はなく、個人個人が独自性を大切にしているからなのではないかと思います。実際、「xxのようになりたい」とか「xxのスタイルをまねしよう」とかいうことは聞いたことがありません。
私の友人は、先日初めて会ったアメリカ人の女の子との会話のきっかけづくりのために、「目が大きいですね。」と言ったら会話が止まってしまい、その文化的背景の違いを説明するのに苦労したそうです
文化の違いから生じる事件簿はまだまだ続きます。