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お金持ちなニューヨーカーが冬に行く場所

先週は雪が降ったり冷え込んだ日もありましたが、昨日はなんと10度近くまで気温が上がり、極寒のニューヨーク仕様のコートでは汗ばんでしまうような気候でした。今年も総じて暖冬のニューヨークです。

日本の約25倍もの国土をもつアメリカは、エリアによって気候が大きく異なります。
パンデミック以前から、寒い冬の時期は近場の暖かい場所に旅行へ行ったり、また、定年退職後はそうした暖かい地域へと移住したりするニューヨーカーが多かったです。

そんな彼らの行き先は、フロリダ。
フロリダはニューヨークから飛行機で南へたったの3時間。
冬はさすがに海には入れませんが、それでもビーチでのんびりできるような温暖な気候。
ニューヨークからの交通の便と気候の良さから、以前から、フロリダはニューヨーカーの間で人気のスポットです。
以前、アメリカ人の同僚に「ハワイに行ったことがあるけれど、フロリダには行ったことないので行ってみたい」と話すと、かなり驚かれ、「ニューヨーカーの憧れはハワイだけど、遠くてなかなか行けないから、みんなフロリダに行くの。ハワイに行ったことあるなんて羨ましい!」と言われてこちらがびっくりしたのですが、東海岸の人たちにとってフロリダはそうした位置づけのようです。

ニューヨークからフロリダへの各都市への移動は、国内線の飛行場、ラガーディア空港が便利。リニューアルして近代的なつくり

 

マイアミの沖に浮かぶ小さな島、サウスビーチにはおしゃれなホテルが立ち並び、素敵なレストランやバーも。そんな場所は、ニューヨークからの富裕層やセレブたちで賑わっています。
それ以外にも、フロリダには、カリブ海へのクルーズ船の寄港地となっているフォートローダーデール、ディズニーワールドで有名なオーランド、スポーツチームのキャンプ地としても知られているタンパなど、多くの有名な都市があります。

そんなフロリダにまつわる新しい動きは、パンデミックの時に生まれました。
厳しいロックダウンで身動きが取れなかったニューヨークを離れてリモートワークの若者たちがフロリダへと一時的に移り住んだり、さらには、ニューヨークの富裕層の中には、フロリダの高級コンドミニアムを賃貸して、ニューヨークとの二拠点生活を始めたりする人も出てきました。

冬でもビーチで過ごせるのが魅力的なフロリダ

 

フロリダの魅力は温暖な気候やゆったりと流れる時間だけではありません。
なんと個人の所得税が全くかからない州でもあるのです。
アメリカの所得税は連邦税と州税に分かれていて、連邦税はアメリカ国内のどこに居住していても発生しますが、州税はどこの州に主に住んでいるかによって異なってきます。
ざっくりとですが、年間半分以上居住している州がその人の居住州とみなされますので、例えば、ニューヨークに家があったとしても、年間の半分以上をフロリダで過ごしていれば、フロリダ州の「住人」とみなされ、所得税を大幅に節税することができるのです。

そんな事情も相まって、パンデミックの間のニューヨークからフロリダへの人の移動が加速したのです。
友人によると、ニューヨークの富豪の中には、いまだに二拠点生活を続けていて、節税のために、年間半分以上はフロリダに居住するようにしている人もいるそうです。
また、私よりはるかに年上でセミリタイアしている友人も、パンデミックの間に冬の間1ヵ月ほどフロリダで生活したらそのライフスタイルが気に入って、毎年冬になるとフロリダへ行っています。

短期でフロリダのサラソタという町のビーチハウスを借りていた友人を訪ねて、先日弾丸で遊びに行きました。ボートハウスのようなレストランは、ごはんだけでなく雰囲気も抜群。友人のおかげで楽しい時間を過ごすことができて、ただただありがたいです

 

フロリダへはニューヨークから飛行機で3時間と聞いて遠いと思われる人もいるかもしれませんが、アメリカ在住者の感覚で言うと、とても近いです。たとえば、ニューヨークからロスアンゼルスへ行こうとすると6時間のフライトで3時間の時差があります。一方で、フロリダはニューヨークとの時差がないのも大きな魅力。

より良い暮らしを求めて、一見現実的でなさそうなことも実現してしまうニューヨーカーの柔軟性には目を見張るものがありますが、ニューヨークからフロリダへの冬の間の移住生活もそうした一例かもしれません。

☆日本からアメリカ旅行をされる方
米国にビジネスや観光目的で最長90日間の短期滞在をする際、査証(ビザ)は免除されていますが、ESTAを申請し「渡航認証許可」を取得する必要があります。ESTA申請を代行している業者さんもありますので、申請の際はこちらをご参照ください。


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